あらの(一人)麻雀研究所

向聴数の推移3

平均向聴数の推移

向聴数の推移向聴数の推移2では、順目ごとの向聴数について調べましたが、ここではそのデータを平均化してグラフを描いてみます。つまり平均向聴数の推移を見るということです。

横軸は順目、縦軸は平均向聴数です。

順目が進むにつれて平均向聴数が下がって行くのは予想通りです。その下がり方は、最初が急で後になるほど緩やかになっています。これは、順目が進むほど、つまり向聴数が下がるほど、向聴数が下がりにくくなる、ということを意味しています。

普段の手作りを考えれば分かると思いますが、4向聴の手を3向聴にするのと、1向聴の手を聴牌にするのでは、後者の方が数段難しいことなのです。

数段難しいと書きましたが、では実際にどのくらい難しいのでしょうか?

それを調べるために次のような集計を行いました。

 

向聴数が減る確率

53万局のすべての順目において、向聴数が上がったのか、下がったのか、それとも変わらなかったのかを調べました。そしてそれを向聴数別に集計したのが下の表です。

 

向聴数 -1 0 +1 確率
6 849 146 0 995 85.33%
5 30,116 13,802 0 43,918 68.57%
4 182,888 143,054 0 325,947 56.11%
3 418,665 667,999 0 1,087,086 38.51%
2 511,116 1,683,718 0 2,207,171 23.16%
1 432,088 2,719,454 0 3,294,719 13.11%
0 100,531 1,796,563 51,433 2,229,054 4.51%

 

-1という列は、向聴数が良くなったことを意味します。同様に、0は変化がなかったことを、+1は逆に悪くなったことを示しています。

+1の列では聴牌のところにしか数字がありませんが、これは1向聴よりも悪い場合には、いわゆる向聴下がりを考慮していないためです。

右端の確率というのは、それぞれの向聴数のときに、有効牌を引いて向聴数を良くすることが出来た確率です。上で述べた通り、向聴数が良くなるにつれて確率は低下しています。その様子をグラフにしたのが下の図です。

横軸が向聴数、縦軸が有効牌を持ってきた確率です。

向聴数に対してほぼ線形に減少している様子がわかります。

6向聴のときには実に85%の確率で向聴数を減らすことが出来るのですが、2向聴から1向聴に出来る確率は23%、1向聴から聴牌形にすることが出来るのは13%となっています。

このグラフの大体の形を覚えておけば、実戦での手作りの参考にすることが出来るでしょう。

 

ところで、このグラフでひとつ気になる点があります。それは3向聴のときの値が他に比べてやや高いのではないかという事です。詳しい検証はしていないのですが、これは配牌時の平均向聴数が3前後であるという事が影響しているように思います。つまり、配牌としてもらった3向聴と、4向聴、5向聴から変化してきた3向聴では、後者の方が向聴数を良くできる確率が高いのではないかということです。

 


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