和了点数が低い場合・高い場合
ここまで、子がリーチをかけた場合の期待値の変化について、全員が満貫であるという仮定をおいて検討してきました。これは問題を単純化するという意味もありますが、他家の和了点数を推定することが
難しいという事情によるものでした。
たしかに他家の和了点については有意な予測をすることは難しいのですが、自分の和了点数についてはある程度分かります。不確定な要素は、一発や裏ドラ、リーチ後のカンやハイテイといった、比較的影響の少ないものです。
そこで、自分の点数が低い場合と高い場合について、リーチによる期待値変化量の計算を行いました。子の場合、満貫は8,000点ですが、点数が低い場合として4,000点、高い場合として12,000点を仮定してシミュレーションを行った結果を示します。
左側の6本が満貫を仮定した場合、真ん中の6本が4,000点の場合、右が12,000点の場合です。縦軸はリーチ者の期待値変化量を示したもので、左の6本に関してはすでに示した結果と当然一致しています。
6本の内訳については図中に示していませんが、左から、
- 誰もリーチしていない場合
- 子が一人リーチしている場合
- 子が二人リーチしている場合
- 親だけがリーチしている場合
- 親と子が一人リーチしている場合
- 親と子が二人リーチしている場合
という順番になっています。
グラフを見ると分かる通り、絶対的な値は変わるものの全体的な傾向は自分の手の高さに依存していません。自分の手が安い場合でも、すべてのケースにおいてプラスの値を示しており、リーチした方が得であるという結論です。ここには示していませんが、この傾向は自分の手がたとえ1,000点であっても同じです。つまり、どのような場合であっても、聴牌していたらリーチした方がよいという結論です。
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