親と子一人がリーチしている場合
次に親と子一人がリーチしている場合について見ていきます。リーチをかけているのが親と子2だとすると、期待値のグラフは次のようになります。
前に述べたとおり、親との一騎打ちをやっている子の期待値はちょうどゼロになります。この状態から子1がリーチをかけると、期待値は次のように変化します。
三人リーチの状態であるにもかかわらず、期待値がプラスになっているのは親だけです。原因はもちろん、親の和了点が子に比べて50%高いことです。やはり和了点が1.5倍違うというのはかなり大きなことなのです。
これらの期待値の差分をとると次のようになります。
リーチをかけた子1は400点強の増加、親は同程度の減少、子2と子3はわずかに減少と増加です。つまり、リーチをかけている二人は期待値が下がり、新たにリーチをかけた子1と傍観者の子3の期待値が上がるということになります。
子1については差分をとると確かに期待値は上がっているのですが、期待値そのものはマイナスであるということに注意が必要です。リーチをしたからと言って期待値がプラスの値になるとは限らないのです。
しかし、だからといってリーチをしない方が良いかと言えばそうではありません。リーチをかけない場合とかけた場合の差分はプラスなので、かけないよりはかけた方がマシ、ということです。この点は少しややこしいのでたまに混同されますが、あくまでも差分を取って比較するべきなのです。
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