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麻雀の実力とは 麻雀に必勝法は存在しない麻雀必勝法のところで述べたように、麻雀に必勝法は存在しない。最強の人がいたとしても、その人と全く同じ打ち方をする人が4人で麻雀を打てば結果は引き分けとなる。しかし、現実には麻雀が強い人というのはいるものである。強いとはどういうことなのか、じゃんけんを例に議論する。
じゃんけんの最適戦略まず2人で行うじゃんけんを考える。プレイヤーは同時にグー、チョキ、パーのいずれかを出し、勝てばプラス1点、負ければ-1点を獲得する。これを無限回繰り返し、最終的に多くの点を獲得すれば勝ちである。この場合の最適戦略はどのようなものであろうか? 答えは、3つの手を全くランダムに等確率で出す、というものである。このときの期待値はプラスマイナス0となり、勝てるわけではないが、これが最適なのである。 例えばグーしか出さないプレイヤーBがいたとする。最適戦略を用いるプレイヤーAとの間で試合を行えばどうなるか。結果は引き分けである。Aの戦略は最適ではあるが、グーばかり出す人に勝つことは出来ない。 次に、パーしか出さないプレイヤーCを考える。AとCとの対戦は同様に引き分けとなる。しかし、BとCの対戦はグーとパーなのでCの全勝である。 つまりAはB、Cいずれに対しても引き分けであるのに対し、Cは、Aとは引き分け、Bには勝てるのである。 ではCはAより優れた戦略なのだろうか?もちろん違う。チョキしか出さないプレイヤーには負ける。相手の戦略によっては負けてしまうCより、どのような場合にも引き分けに持ち込めるAの方が優れた戦略なのである。 次にこれを4人じゃんけんに拡張して考える。最適戦略は同じく3つの手を等確率で出すことである。 最適戦略を用いるプレイヤー2人、A1、A2と、グーしか出さないB、パーしか出さないCの4人で対戦したとしよう。結果はBが勝ち、Cが負け、A1、A2は引き分けとなる。 Cの戦略がAに比べて優れているわけではない点は、2人じゃんけんの場合と同様である。にもかかわらず、Cは勝つことが出来る。
麻雀の最適戦略4人じゃんけんの考察を麻雀にあてはめてみる。 もちろん、麻雀においての最適戦略はどのようなものかわからないが、仮にそれを習得したプレイヤーAがいたとする。プレイヤーBはツモ切りしかしない、という戦略をとる。じゃんけんでいえばグーばかり出すようなものである。もう1人、プレイヤーCを入れて麻雀を行うとき、Cはどのような戦略をとるべきだろうか。 もちろん最適戦略をとるのが最適である。このときの収支はどうなるだろう?じゃんけんの例では引き分けであったが、麻雀においてもそうであるとは限らない。最適戦略がそれ以外の戦略に対して負けることはありえないが、勝つ可能性はある。実際、Bはすべてツモ切りであるため、おそらく最適戦略をとった3人が勝ち、Bが1人負けとなるだろう。 しかし、Cには他の選択もある。Bを狙い打つことである。じゃんけんで言えば、これはパーばかり出すことに相当する。その結果として、CはAよりも多くの利益を得ることが出来る可能性がある。もしこのような戦略が存在するとすれば、このような状況に限ってはCにとって最適な戦略である。 ただし、あくまでもこのような状況に限ってのことであり、Bの代わりにチョキばかり出すような戦略のプレイヤーが相手の場合にはCは負ける。 現実の麻雀においては最適な戦略をとっている人は皆無と考えてよく、この考え方は有効である。つまり、麻雀でより多くの利益を得るような戦略を考える場合、弱い人の打ち方を研究し、そこから利益を生みやすいような打ち方をすれば良いことになるのである。 |
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