なぜ一人麻雀か?1
なぜ一人麻雀か?2
借り物競争のたとえ話
例えば今ここに、小学生の男の子が3人いるとします。そしてあなたは今からこの子たちと借り物競争をやります。
運動会で一度くらいやったことがあると思いますが、借り物競争とは、トラックの途中に置いてある紙に書かれている物を、観客の人などから借りてきてからゴールしないといけないという、ちょっと変わった徒競走です。
さて、相手はあなたより走るのが遅い小学生ですが、果たしてあなたは勝てるのでしょうか?さあスタートです。
ピストルの合図で一斉にスタートしましたが、そこはやはり速さが違います。指令の紙が置いてある地点まであなたは独走状態で辿り着きました。余裕を持って封筒の中の指令書をみると、そこに書いてあったのは
ヤンバルクイナ
………は?
ヤンバルクイナって沖縄にしかいないんじゃ…。っていうか、ここにいたとしても天然記念物なんで、そうそう捕まえるわけにも…。
と、あなたが混乱している間に、相手の小学生たちも指令の紙を次々と開けています。A君が引いたのはメガネ。B君は50円玉。C君は弁当箱。
いずれも簡単に調達できそうなものばかりです。案の定、観客席の親切なおばさん達の協力で、全員指定のものを借りることができ、次々とゴールしていきます。
あなたもなんとかしようとはしますが、なんと言ってもお題はヤンバルクイナ。これはもうどうすることも出来ません。結局4着になってしまいました。
牌効率
さて、借り物競争のたとえ話を麻雀に適用します。
指令書に書いてあるお題の難しさは、配牌やツモの悪さに相当します。つまり、配牌やツモが悪かったら、何をどうしようが勝てないものは勝てないという話です。たしかにいくら麻雀が上手い人でも、運が悪ければ上がることは出来ません。
では、ここで話を借り物競争に戻して問題です。
来年の借り物競争にも出なければいけないあなたは、来年こそは勝ってやろうと決心します。この状況であなたに出来ることは何でしょうか?
まず、必ず勝てる方法がないことは明らかです。来年あなたが開ける指令書に、
長澤まさみのブラジャー
と書いてあったら、その時点で勝負はついてしまいます。
あなたのすべきことは、必勝法を考えることではなく、勝てる可能性をなるべく高くする方法を考えることです。それは何かと言うと、つまるところ、
速く走ること
これに尽きます。もしあなたと小学生が10000回競争したとすると、一番たくさん勝つことが出来るのは間違いなくあなたです。指令の難しさは10000回もやっているうちには大体平均化されます。そうなれば走るのが一番速い人が勝つのは当たり前の話です。
麻雀においては、走るのが速いというのは、牌効率がしっかりしていることに相当します。つまり、運の良し悪しで短期的な勝負は決まってしまいますが、長期的に見れば牌効率がじわじわと効いてくるという事です。
そして、その牌効率を最も効果的に学習出来るのが一人麻雀なのです。
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