不聴時の期待値計算法 ここでは不聴の場合の期待値計算について説明します。 1順目 ドラ 南
を例に考えます。この手は、聴牌時の期待値計算法のページの手牌から2ピンがなくなった形の一向聴です。 聴牌するために必要な牌は6種20牌で、詳細は以下の通りです。 ツモ: 打: 期待値:
4282.35 例えば2ピンをツモった場合には、捨て牌として六索、七索が考えられます。まずこのどちらかを選択する必要がありますが、これは先程の聴牌時の期待値計算を用いれば簡単です。純粋に期待値を比較して大きい方 、この場合なら六索を捨てることにして計算を行います。そのときの捨て牌と期待値が上の表に示してあります。 さて、この情報を使って期待値を計算していきます。まずは2順目における期待値を計算しましょう。それぞれの有効牌をツモる確率と、その結果得られる聴牌形の期待値をかけて、 それをすべて足し合わせます。 例えばツモ2ピンの確率と の期待値を掛け合わせます。 ただし、 この聴牌形の期待値として使う値は、先程求めた4,282点ではありません。何故かというと、2ピンをツモって北を捨てるために一順消費しているからです。また見えている牌も一枚増えています。この状況でのこの聴牌形の期待値は4,161点なので、この数字を使わなければいけません。 同様に6種の牌について計算すると 687.73... が導かれます。以下は先程と同様に、有効牌を引かない確率と次の順での期待値を掛け合わせていけば、すべての順目における期待値を求めることができます。 結果として、1順目に上記の1向聴だった場合の期待値は 3282.00... となります。 ポイントは期待値を再帰的に定義していくところにあるといえます。 こうすることによって、2向聴、3向聴でも同様に計算が可能です。ただし、組み合わせの数が指数関数的に増加してしまうので、現実的な時間で計算できるのはせいぜい3向聴くらいまでです。 また同じ理由により、向聴数を悪くするような手変わりを考慮した期待値計算は現在のところ困難です。
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