あらの(一人)麻雀研究所

オカルト

現在の麻雀界にはオカルトが蔓延しています。

オカルトとは、正当な根拠なしに語られる非科学的な法則や攻略法などの事で、例えば、「運気の流れを読め」などがその代表でしょう。

オカルト( occult )という単語の意味は、

  • 神秘的な、不思議な
  • 占星術の、錬金術の 
  • 目に見えない 

などであり、オカルト的な考え方すべてが正しくないというわけではありません。なかには理論的な説明を行うことが可能だったり、統計的に多くの場合それでうまくいくことがわかっている場合もあります。そのような事であれば、たとえそれをオカルトとして信仰していたとしても不利益を受けることは少ないため、特に問題ないとも言えます。

しかし理論的に正しくないことが証明できるにも関わらず、その理論を自分が理解出来ないという理由によって、有害なオカルトを信じている場合は問題があります。さらに非科学的な理屈を並べて、そのオカルトを正当化しようと考えるのはさらに問題です。また、オカルトをオカルトと気づかずに、正しい理論と認識してしまっている人たちも多いと思われます。麻雀を打つ人たちには特にオカルト的な考え方が浸透していて、これが麻雀技術の向上にとって大きな障害となっているのではないか、というのが私の考えです。

もっとも、麻雀以外の分野にも数多くのオカルト的考え方が存在しています。ここではパチンコについて、いくつかの例を取り上げてみましょう。

  • パチンコ台の鍵穴を指で押さえながら打つとよく出る

一見すると全くのオカルトのように思えますが、次のような仮説を与えることが出来ます。[ パチンコ台の盤面は床に垂直であるように見えるが、実は少し傾斜がある。この傾斜が足らない台において、鍵穴を押さえることによって最適な傾斜になった場合、チャッカーに玉が多く入る状態となり結果としてよく出る。] もちろん傾斜以外に様々な条件が揃う必要があるでしょうが、この仮説は全くの間違いでもないと思います。鍵穴を押さえる行為には特にリスクは伴わないと考えれば、この理屈をオカルトとして信じていたとしても特に損はしないですし、理論として実践すれば場合によっては得をすることがあるかも知れません。

  • デジパチのリーチアクションは見ていない時に限ってよく当たる

これには明らかに根拠がありません。にも関わらず信じている人は結構存在すると思われます。リーチがかかったときに自分で目を閉じて、音だけを聞いてひっそりと楽しむのであれば特に害はなく、本人は結構楽しいのではないかと思います。ただしこれを発展させ、隣の人に見られたリーチは当たりにくい、などと思いはじめるとやや周りに迷惑となったりもします。

  • リーチがかかった時、台を叩くとよく当たる

これにも当然根拠はありません。しかも台を叩く行為は周りの客や店にとって、かなり迷惑な行為です。オカルトの中にはこのように非常に有害なものが存在しています。おそらく本人の主張としては、台を叩くことによって大当たり確率があがるのだから、叩くのは当然であり、周りにとやかく言われる筋合いはない、ということだと思われます。

このように、オカルトには有害なものから有益なものまで様々なものがあります。それはそれでいいではないか、と考える人もいると思います。しかし、どんな場合にも理論的に考察を行うことが大切なのです。

麻雀においても、古くから言われていることを鵜呑みにせずに、ひとつひとつ自分で考え納得していくことによって技術が向上するのです。そして、その積み重ねによって麻雀理論が確立されていくのです。

 


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