あらの(一人)麻雀研究所

コンピュータ麻雀大会

はじめに

囲碁や将棋、チェスの世界では、コンピュータプログラム同士の対戦が盛んに行われています。毎年大会が開催され、それを目標に多くの人たちがより強いプログラムを開発するために日夜研究を進めているのです。

しかし、コンピュータ麻雀の世界においては、このような大会はまだ存在しません。多くの麻雀プログラムは麻雀ゲームにおける対戦相手として実装されているだけであり、どのプログラムが強いのかは分からない状態です。

コンピュータ麻雀においても、囲碁や将棋の世界で行われているような大会が開催されるべきだと思うのですが、何故いままでこのような大会が行われてこなかったのでしょうか?

 

なぜ大会がないのか

ひとつの理由としては、単に誰も大会を開催する必要がなかったということが考えられます。

大会を開催するためには、そもそも誰かが主催しないといけませんし、共催、協賛してくれるスポンサーを探す必要もあります。そして参加者を募って、会場を用意し、ルールを決めて…と、かなりのエネルギーを必要とします。そこまでしてコンピュータ麻雀大会をやるだけのメリットがなく、また要望もなかったというのが実際のところでしょう。

メリットのひとつとしては、話題性というのがあります。チェスの場合では、人間のチャンピオンがコンピュータに負けた事は世界的なニュースになりました。しかし、麻雀で人間に勝ったとしても、それほど大きく取り上げられるとは思いません。

また、学術的な興味という点でも将棋や囲碁に劣っているのかも知れません。企業や大学での研究対象として将棋や囲碁を取り扱っている例はありますが、麻雀を研究しているところはほとんどありません。麻雀が単なる娯楽(下手をすればギャンブル)と思われている現状では、公的な研究として取り組むのは難しいのでしょう。

 

コンピュータ麻雀大会の必要性

しかしながら、本当に強いコンピュータ麻雀プログラムを開発するためには、大会が必要不可欠です。

世の中には数多くの麻雀ゲームがあり、そのほとんどにはコンピュータに麻雀を打たせるためのアルゴリズムが実装されています。しかし現状では、どのプログラムが強いのかということはまったく分かりません。それは、これらの麻雀プログラム同士が対戦する場がないからです。

このような状況では、麻雀プログラムが強くなっていくことはできません。せっかく多くの麻雀プログラムが開発されているのに、最強のプログラムがどれかさえ分からないのは非常に残念だと思います。

麻雀の勝敗は、将棋や囲碁と比べて運に左右されます。また四人で対戦するゲームなので、対戦相手との相性の問題も出てきます。対戦相手の性質によって、自分の戦略を変える必要も出てくるでしょう。

こういった意味で、将棋や囲碁とは一味違った面白い大会が実現できるのではないかと思います。近い将来、コンピュータ麻雀大会が開催されることを強く希望します。

 

 


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