コンピュータ麻雀のアルゴリズム
AIインターフェイスと思考ルーチンを作る
概要麻雀ゲームのプログラムについて書かれた本です。 作者はまうじゃん的空間の石畑恭平さん。「まうじゃん」というフリーの麻雀ゲームを開発されている方です。 このサイトの他のページで紹介しているような麻雀戦術書ではありませんので、この本を読んだからといって麻雀が上手くなるとかいったことはありませんが、コンピュータ麻雀に興味のある人にはおすすめです。 「麻雀ゲームの中身はどうなっているのだろう?」とか、「自分で麻雀ゲームを作ってみたいなー」とか思っている人はとりあえず読んでみるといいでしょう。
内容の紹介本書の大部分は、著者の開発している麻雀ゲームである「まうじゃん」の仕様説明になっています。「まうじゃん」には、Windows版、Palm OS版などがあるのですが、ここで取り扱っているのはJava版です。 一番の特徴は、ゲームの進行などを行う本体部分と、思考ルーチンの部分が切り離されているという点。つまり、本書に示されているインターフェースを利用すれば、AI部分のみを手軽にプログラミングすることが可能だということです。 著者の書いたサンプルAIのソースコードも解説されていますので、Javaの基本的な文法を知っている人であれば、それほど苦労なく独自の思考ルーチンをプログラミングすることが出来るのではないかと思います。
要望著者も指摘しているように、コンピュータ将棋やコンピュータ囲碁の世界で行われているような、コンピュータ同士の大会というのは麻雀の世界ではまだ実施されていません。このソフトの仕組みを使って是非コンピュータ麻雀大会を開催してもらいたいものです。 本サイトでもいろいろと麻雀に関する研究を行っているわけですが、実際のところどれだけ正しいのかということは、対局を行わない限り評価できません。そしておそらくその評価には、何千、何万といった局数が必要になります。 人間同士がこれを行うのは不可能なので、最強の麻雀理論を完成させるためには、コンピュータ麻雀は必須です。現状の「まうじゃん」にはまだまだ不足している機能がありますが、今後の開発によって自動対戦のプラットフォームとなってくれることを期待します。
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