棒テン即リー全ツッパ
概要この本は、銀玉親方こと山崎一夫氏による麻雀コラム集です。 戦術書という言い方もできなくはないのですが、系統立てて解説しているわけではないのでコラム集ということにしておきます。 私が今までに読んだ麻雀本の中では、一番共感することが出来た本です。ウソやオカルトはほとんど書いてなく、しっかりとした理論に裏打ちされた面白い内容です。 脱オカルトを目指す人や、本気で麻雀が強くなりたいと思っている人にはおすすめの一冊です。
感想構成としては、麻雀に関するコラムが特に脈絡なく集められたものとなっています。半分以上は麻雀の考え方や打ち方に関するものですが、雀荘経営の話や、パチスロ、パチンコの話もあったりします。 また、ところどころに何切る問題も入っています。 著者の主張としては、本のタイトルで8割方説明できていますが、ようするにイケイケ麻雀最高というところです。その主張には概ね賛成で、特に反論するようなところはありません。
それよりも、この本を読んで思ったことは、著者は根っからのギャンブラーなんだなーということ。 私は昔、パチンコやパチスロをよくやっていましたので、そっち関係の雑誌でも銀玉親方の書いたものを読む事がちょくちょくありました。そのときの印象としては理論派のパチンコが上手そうな人、というものです。 パチンコは機械割がすべてで、理論さえしっかりと押さえておけば、頭の中でどんな妄想をしていようが期待値は変わりません。つまり理論派の人が勝ちやすいゲームだと言えます。 それに対して麻雀は理論自体がまだ未完成の部分が多いですし、仮に正しい理論に従って打っていても運の要素が大きくて差がはっきりとは現れません。 銀玉親方はこのへんのことを踏まえた上で、麻雀をギャンブルとして楽しもうという姿勢なのだと思います。これは麻雀に対するスタンスとしては、ひとつの究極の形だと言えます。
この本は、麻雀の理論を完璧に説明することを目指したものではなく、いかにして麻雀で楽しむか、ということに主眼を置いたものになっています。 したがって、理論的な細かいところの説明は意図的に簡略化されています。たとえば、最適混合戦略とかいった言葉も出てきたりするのですが、その説明はとってもいいかげんです。 そんな細かいことは気にせずに、麻雀やその他のギャンブルを楽しみましょう、ということなのでしょう。ただ、最低限の理屈は押さえておかないと、すぐにお金がなくなってしまいますので注意が必要です。
著者銀玉親方(山崎一夫) 1951年生まれのギャンブルライター 雀荘たぬのオーナー
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