あらの(一人)麻雀研究所

麻雀対戦機 開発日記

2009年2月1日 麻雀の論文二本

明けましておめでとうございます。

…と、今年初めての開発日記なので一応書いては見ましたが、すでに二月に突入したのは私も気が付いています。

新年会っぽい飲み会がいくつか終わったかと思えば、最近はもう年度末の雰囲気が漂ってきました。例年、二月三月は忙しくてやってられませんね。

ということで、今日は麻雀に関する論文を二本読みましたので、その紹介です。

 

北川竜平, 三輪誠, 近山隆, 麻雀の牌譜からの打ち手評価関数の学習, 第12回ゲームプログラミングワークショップ2007

三木理斗, 三輪誠, 近山隆, 木カーネルを用いたSVMによる麻雀打ち手の順位学習, 第13回ゲームプログラミングワークショップ2008

 

両方とも、東京大学の近山・田浦研究室の学生さんが、ゲームプログラミングワークショップという学会で発表するときに書いたものらしいです。

内容としては、東風荘の牌譜を教師データとして機械学習を行ったというもので、前者がニューラルネットワーク、後者がSVMを使っています。

ニューラルネットワークとかSVMというのは、機械学習の分野ではスタンダードな手法で、前者は昔はやった手法、後者は最近はやっている手法という感じです。

予測精度としては両方ともいまいちで、今後の展開に期待といった印象です。

というか、いきなりSVMとかNNとかを使うのではなく、このサイトに書いているような期待値計算を行うのが本筋ではないかと思います。

発表の主旨がどこにあったのか分からないので何とも言えませんが、とりあえずモデルを作ってみました、という段階のようにも見えてしまったのは残念です。

 

とは言いつつ、学術的な場で、しかも東大でこういう研究が行われているというのは素晴らしいと思います。

麻雀の研究というのは、直接世の中のためになるような成果が出てくるものではないので、継続的に学生のテーマとしてやっていくのは大変だとは思いますが、是非色々な大学で取り組んでもらいたいものです。

そして、その過程では、この日記で書いているような対戦プラットフォームが必要になるでしょう。優秀な学生さんであれば、2,3か月でいいものが出来るはずです。誰かやってくれないでしょうか…。

 

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