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デジタル麻雀最前線

デジタル麻雀最前線

 

概要

この本は赤牌について書かれた本です。

タイトルはデジタル麻雀最前線となっていますが、特にデジタル麻雀の最新理論が載っているとかいうことはありませんでした。

著者は日本プロ麻雀協会ということで、実際に誰が書いたのか分かりませんが、とにかく赤牌が好きな人のようです。あまり関係ないところで赤牌の話が始まります。

他にもっと書くべきことがあるだろ、とか思うわけですが、おそらく上の人から「赤牌の話を強調して」というような指示が出たのでしょう。結果として何が言いたいのか分からない内容になってしまいました。

 

感想

一番気になるのは「期待値」という言葉の使い方。

何故か麻雀界では期待値という言葉がおかしな使われ方をしているわけですが、この本でもやっぱりおかしいです。著者の理解不足なのか、何か他に理由があるのか分かりませんが、日本プロ麻雀協会の名前で本を出すのであれば、そのくらいはしっかりチェックすればいいのにと思います。

ただ、著者も気にはしているらしく、「期待値ポイント」という呼び方をしているところもあります。計算方法が明確に定義されているわけではないのでよく分かりませんが、どうやら呼び方を変えただけのようです。

期待値ポイントを計算する目的としては、手牌の期待値を定量的に評価することのようです。何を切るのかを議論しているところで、三筒切りは四索切りよりも1.055倍程度有利である、みたいな記述があったりします。

ただ、計算方法は結構いいかげんです。鳴きはまったく考慮していませんし、ロンの確率はツモの1.5倍であると近似してしまっています。この近似の影響が大きいため、1.055倍とかいっても、もちろんそんな精度はありません。有効数字とか精度とかいった考えが抜けているのでしょうが、これでは実際に使うことはできません。

このことは著者自身も感じているような節があります。

デジタルにおいては期待値ポイントの計算が一番重要である、というような風に書かれているのですが、不思議なことに他の章ではほとんど使われていないのです。

例えば、リーチすべきかどうかというのを議論している節があるのですが、根拠のない定性的な理屈だけから結論を導いています。何故ここに期待値ポイントを使わないのか不思議でなりません。

本の後の方は覇王カップとかいう大会の実戦譜の解説になっています。おそらくこれはページ数を合わせるために入れただけでしょう。

各局面で期待値ポイントを計算して、打牌が正解であったかどうかを検証するというのが自然な流れだと思うのですが、当然そんなことはやっていません。結果論的な話に終始しています。これでは全くデジタル麻雀の本ではありませんね。

 

ということで、私のイメージしたデジタル麻雀最前線とはかなり違った内容だったのですが、日本プロ麻雀協会の中ではこれが最前線なのかも知れません。多少がっかりだったのは確かですが、オカルトが入っていないだけまともな本であるとは言えます。

せっかくリソースがあるのですから、それをもっと有効に使っていい本を出してもらいたいものです。

 

著者

日本プロ麻雀協会

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